―復活祭のメッセージ―

ご復活おめでとうございます


 キリストの復活、それは言わば「出会いの体験」です。2000年前、キリストの弟子たちは十字架上で亡くなられたはずのお方に出会うという体験をしました。それは彼らにとって、師を見捨てた自分たちがまるごとゆるされた体験、イエスのことを何も理解していなかった自分たちが力づけられ、聖書の悟りが与えられた体験、そしてそんな自分たちがまるごと宣教へと派遣されるという体験でした。それによって彼らは、それまでとは見違えるように力強く、福音を宣教していきます。

以来2000年の間、じつに沢山の人がこの出会いを体験し続けています。だからこそキリストの教会は今も続いている、と言ってもいいでしょう。そして同時にそれは、わたしたちがキリストを通して神から名指しで呼ばれ、この「わたし」しかできない役割が与えられていること、この「わたし」を通して神御自身がはたらかれていること、と言い換えてもいいと思います。人類は、2000年前のキリストの弟子たちと同じ体験をずっとし続ける仲で、神の絶え間ないはたらきを感じ続けているのです。

震災から13ケ月が経ちました。まだまだやらなければならないことは沢山あると思いますが、何よりもわたしたちを通して、そしてわたしたちの内にいつも神がはたらかれていることを信じて、被災地に生きる方々と心を合わせて、またこの復活祭に洗礼を受けて新たに兄弟姉妹となった方々とも心を合わせ、出来ることを一つずつ、共に形にしていきながら、この復活の喜びと祝いの時を過ごしていきたいと思います。

主は生きておられる アレルヤ!

カトリック百合ヶ丘教会主任司祭  鈴木 真



 


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