待降節のメッセージ

 

待降節(たいこうせつ)という時

 今年も教会は12月1日より待降節に入っています。「待降節」とは読んで字の如く、イエス・キリストの降誕を待つ季節で、「喜びのうちに、救い主が世にこられたことを記念する降誕祭を待ち望みながら準備をし、過ごす時」であるとされています。典礼色も紫に変わりました。紫は「待つ」という意味の色で、復活祭に向けての準備をする四旬節にもこの色が使われます。

 毎年色々な教会でこの季節、チャリティーコンサートやボランティア活動、献金などが行われます。神がどれほど一つひとつのいのちを愛しておられるか、そして最も小さく最も弱い人々に真っ先に目を向けてくださる方である、ということを御自分の全身全霊で示して下さったイエス・キリスト、そのお方の誕生の記念に向かうこの時、わたしたちもまた、愛されているものどうしとして誰かのために何かをしましょうということなのだと思います。無論、それはこの季節だけでなく一年中必要なことなのでしょうけれど、日本では寒さが増してくるこの時、一年も終わりを迎えようとしているこの時に、助けや支えを必要としている人、弱い立場におかれている人に目を向け、できることを実行してゆくのは、救い主をこの世に送って下さった神がどのようなお方であるのかにあらためて心を向けることにもなる、つまりは主の降誕に向けてのよい準備にもなるのだと思います。

 今年もわたしたちの周りで、誰が助けを必要としているのか、誰に目を向けるようにと促されているのか、そして何ができるのか、皆様と共に考えながら、できることを一つずつしつつ、待降節を過ごして行きたいと思います。

カトリック百合ヶ丘教会主任司祭

                            鈴木 真 神父

 


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