クリスマスの神秘に心を開くことを
「いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。 つまり、人間の中に働くいのちを支える掟は二つありますが、わたしたちを神の子としてくれる掟は二番目です。イエズスさまはこう言われました。 父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛してきた。 不信仰のために神さまのみはからいに背いた人間を救うため、神さまはご自分を低くされ人間となられました。この愛こそ、わたしたちに救いをもたらす天からのおくりもので、クリスマスの贈りものです。信仰の恵みは、わたしたちに神さまのこころを返し、また神さまのいのちを返してくださる恵みですね。クリスマスに輝く光は、この信仰の恵みを表すものです。 このこころをもたらされた主イエズス・キリストが、ご自分の母マリアに先に特権としてお与えになったことが「無原罪の御やどりの聖母」ということばで表現されています。この恵みのおかげでマリアさまはふさわしく、わたしたちをクリスマスの神秘に導くお方となられました。 わたしたちの今日の社会にとって、キリストさまの救いはどれほど必要であることでしょう!こころの中で皆平和を求めながらも、キリストさまがもたらされた救いの恵みがなければ…。それは人のこころの中にいのちの神秘を怖れる傾きがあるからです。その怖れに打ち勝ち、いのちの神秘を迎え入れることを可能にしてくれるものが信仰の恵みなのです。 マリアは言った。 実はどんなお母さんもこのいのちの神秘を怖れる傾きがありますが、同時にどんなお母さんの中にも恵みが働いていて、つらい試練を乗り越え子どもを産み育てる力が与えられています。更に信仰の恵みに自由に心を開いた人々だけが本当の“希望”を知り、いのちの神秘とともに歩む“喜び”をも知っています。これがまことの救いの恵みであり、すべての人の深い望み(あこがれ)です。 今回わたしたちは、マリアさまに働かれた恵みに少し近づいて、来られるキリストの神秘にこころを開くことをマリアさまから学びたいと思います。 1.お告げを受ける前のマリアさまの心を先ず思い出しましょう。マリアさまは救いを“待ち望むこころ”をもって、 希望をもって祈っておられました。 キリストさまがお生まれになるとき、人々の中に二つの態度が現れてきます。片方は眠っている人々、また目覚めても恐くなる人々です。もう一方は起きて待ち望んでいて、喜びに満たされる人々です。この人々は信仰に導かれて、クリスマスの神秘を迎え入れる人々のことですね。 「主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」 アウグスティヌスの言葉を思い出させていただきましょう。 「あなたの承諾なしに あなたを創造された神さまは あなたの承諾なしに あなたを救うことはおできになりません。」 先日パパ様は、現在の難民問題についてマリアさまのこころから学んで、時間をおかないで苦しんでいる人々 特に子どもたちを迎え入れるようにと言われました。信仰は慈しみであり、あわれみです。 また来週!
|