神が結び合わせてくださったもの
「…天地創造の初めから、神は人を男と女とにお造りになった。それゆえ、人は父母を離れてその妻と結ばれ、二人は一体となる。だから二人はもはや別々ではなく、一体である。したがって、神が結び合わせてくださったものを人は離してはならない。」(マルコ 10・6〜9) イエズスさまの結婚についてのこのことばの理由(わけ)は、もともと創造主である神さまの次のことばに原点があります。 神は御自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された。(創世記 1・27) つまり創造されたもののなかで、人間だけが神さまにかたどって造られたものですね。それは、「神は愛」(Jヨハネ 4・16)であるからです。神さまの愛は人間のうちにだけ宿るものです。 性的特質は夫と妻による夫婦愛のために向けられています。結婚における夫婦の肉体的交わりは、精神的交わりのしるしならびに保証となるものです。受洗者同士の結婚のきずなは、秘跡によって聖化されます。(カトリック教会のカテキズム2360) またカテキズムは聖ヨハネパウロ二世の言葉を借りて次のように言います。 「男女が配偶者のみとの限られた固有の行為を通じて自分を互いに与え合う性は、決して生物学的なものではなく、まさに人間のもっとも深い存在そのものにかかわるものです。性というものが、死に至るまで男女が互いに自分のすべてをささげ合う愛の統合された部分であるなら、それはまことに人間らしい仕方で実現されているのです」。 (カトリック教会のカテキズム2361) 前に言わせていただいたように、実はすべての人が結婚に呼ばれているわけではありませんが、みんなが神にかたどって神の愛に生きるように呼ばれています。 1.教会の結婚についての考えをよく知ること。つまり、結婚について信仰が何を教えているかということですね。またそれを前もって知ることです。こうして、人が結婚への呼びかけについて考え始めるとき、家族の中でよく話し合い、具体的になれば正式に教会に相談しなければなりません。神父様に結婚の申込書を出すときには、教会での結婚について確認する―ことに、その結婚が可能であるかどうか、またどのように準備していくか―が大切です。 2.結婚講座として知られている教会の教えを学ぶこと、これは結婚への準備に欠けてはならないものです。また結婚式の式次第についても学びます。 3.教会は、教会の教えに基づく結婚以外は認められないので、前もっての入籍とか教会以外の式などはあってはいけません。結婚に当たって一般社会の考え方はいろいろありますが、教会は信仰の教えだけを大切にします。 4.結婚への準備の根本は、夫婦愛についての信仰の教えを理解することです。たとえば神さまの前で互いに忠実であること、神さまの御はからいに従って互いに愛を表わすこと。こうして、新しい命を迎え入れ育てるためのふさわしい場所を作る使命を果たすことができるのです。 5.結婚式は歩みの始まりで、夫婦は歩みを支えるための糧によって支えられ、エウカリスチアなどの秘跡にあずかり、教会の奉仕を通して結婚の恵みを生かし、その愛を実らせます。 結婚から始まる家族についてカテキズムが次のことを教えてくれます。 神さまからの結婚の呼びかけに応えて家族となったみなさまに感謝するとともに、その愛をいっそう燃え立たせてくださるよう主に祈りたいと思います。 ではまた来週!
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