病気のときの祈り



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10. 落ち込んだときに

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神さま

わたしはこれ以上切り抜けられない状態になりました。

ですからこの病院が必要でした。

ぐったり疲れ、集中力がありません。

心はなえてしまい、なにごとも続けることができませんし

考えもまとまりません。

ささいな用がわずらわしく感じられ、

いろいろなことが頭から離れません。

小さなことにいらだってかんしゃくを起こすのです。

うちのめされて泣き叫び、泣きやむこともできません。

すべてのことが恐ろしいのです、

人に会うのも、外出することも

決断することも、道を横断することさえ。

心配を止めることがどうしてもできません。

心をいやすことは身体の場合より厄介だと知っています。

どうかこのわたしを助けようとする人々と手をつないで

できることはなんでも自分で努力できるよう

わたしを助けてください。

そして、なによりもわたしに心の平安を与えてください。

それは、自分のことだけを考えるのではなく、あなたを思えば

与えられるものですから。

イエスの言われたことを思い出します。

「なぜ怖がるのか。まだ信じないのか。」 (マルコ4・40)

またこうも言われました。

「黙れ。静まれ。」 (マルコ4・39)

あなたの内に身を寄せればこそ、わたしは平安を得る。

あなたの内に宿ってのみ、この苦しみに耐えられる。

み腕の力は、すべての憎むべき敵に勝利し

あなたの慈しみは、どんな苦しみ悲しみにあっても

この心の支え。


                       

『慰めの祈り―病むときに―』ウイリアム・バークレー著

小塩トシ子訳 日本キリスト教団出版局




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